賽の河原で貝殻を積む

水産技術者として思うこと等々

水産の話

真昼のイカの夢

以前、千葉県の勝浦にて仕事をしていた時、何気なく漁師さんと話をしていたら、びっくりすることを聞いた。 御宿町から鴨川市の漁師(沿岸小型漁船漁業協同組合と言う組合に所属している)は、昼間にイカ釣り漁を行っているという話だった。 当時、勝浦地域…

この広い海の片隅で

水産業というと、魚を捕ることや魚を養殖することが専らと思う方が多いが、実は多岐に亘る。 農林水産業、と第一次産業を一括りに考える方が多いが、農林業と水産業は全く別物と考えても良い。 役所自体がその違いを分かっていないから質が悪い。 捕ってきた…

ウナギの代用魚

今年のウナギの稚魚であるシラスウナギの漁獲量は、過去最低だったそうだ。 で、完全養殖ウナギの養殖技術を持っている(独法)の養殖研が、シラスウナギを供給できるように研究を行っている。しかし、卵からシラスウナギまで育てるのにコストがまだ非常にか…

捕鯨再開となったが・・・。

日本がIWO(国際捕鯨委員会)から脱退する、というニュースを聞いたとき、我が耳を疑った。 日本ほど、条約批准後、条約を忠実に守っている優等生の国家は珍しいからだ。 頭に浮かんだのは、何故か国際連盟脱退の頃の軍事国家だった日本のことである。 それ…

川と海を行き来するウナギ

前回のブログで、ウナギの事を書いたが、ウナギの生態について全く記載するのを忘れていた。 ウナギの生態は、通常の淡水魚、海産魚と異なり、非常に変わっている。 ウナギは、グアム島やマリアナ諸島の西側沖の水深2000mのマリアナ海嶺スルガ海山で産卵して…

土用の丑の日

今年の土用の丑の日は、7月27日だそうだ。 この日は日本人が半狂乱的に、ウナギを食べなければならない、食べなければ死んでしまう、ぐらいの勢いでウナギを食べる。 この土用の丑の日にウナギを食べるという風習?ができたのは、江戸時代の中期、夏にウナギ…